このたび、映画祭のメインプログラムとなるコンペティションノミネート作品を発表いたします。
実写、アニメーション、ドキュメンタリーなどジャンルを問わずに公募を行う下北沢映画祭のコンペティション。
380作品ものご応募の中からスタッフによる一次審査、二次審査を経て全10作品をノミネートいたしました。
作品をご応募いただいたすべての製作者の皆様に心より感謝申し上げます。
第16回下北沢映画祭コンペティション ノミネート作品
※作品タイトル五十音順
(監督:武田椿/10分26秒)
白線の上だけを歩いてきた男は前に進めなくなった。スマホに目を向けると『神々来々』というタイトルの動画が。物語が始まり、彼は振り返り再び歩き出す。
(監督:原雄次郎/37分49秒)
踊ることが好きな大学生ヤマダワコは卒業後の就職先が決まった。アルバイト先で知り合った加藤からは援助を受けている。ワコは加藤に言われた一言が心に引っかかりアルバイト最終日に同僚へ吐露してしまう・・・。それぞれにとっての送別会という名の祝祭が開かれる。
『相談』
(監督:張 曜元/30分33秒)
弁当工場勤務の大田は、ある日不当な理由で解雇されてしまう。人事課長の中村と口論になった末、揉み合いに発展。大田は中村から暴力を受けたと訴え、警察に通報し、事情聴取のため警察署に向かうことに。大田は弁護士の聡を呼び出し、事件について相談するが、聡は終始冷ややかな態度で、事態は想定外の方向に…
『ゾウのかたち』
(監督:クワ ウケン/8分11秒)
私の家には象が住んでいたが、大人たちは皆、象を避けていた。
象は形を変え続け、私と共に成長していった。
(監督:渡辺咲樹/18分37秒)
小学生の女の子チューリップちゃんは、授業参観で「将来の夢は還暦を孫にお祝いしてもらうこと」と発表する。笑われる。どうして笑われるのかわからない。そんなチューリップちゃんは成長しどんな大人になるのか、夢は叶うのか。がんばれチューリップちゃん!レッツ!ゴーゴー!
(監督:チョウ ブンテイ/6分34秒)
このアニメーション作品は、祖母の死を経験し、長い間心から解放されない気持ちを描写しています。親戚や友人にインタビューし、彼らの思い出と説明を聞くことで、祖母の一生を深く理解しました。同時に、死についての多くの本を読み、死に対する深い理解が徐々に広がり、私の考えも変わりつつあります。この映画は祖母への誠実な追悼であり、彼女への深い思いを表現しています。
(監督:関 駿太/23分25秒)
とあるボウリング場。
ボウルを投げられない内気な少女・アズミ。絆でアズミをぐるぐる縛りつける親友・イズミ。突如現れボウルをぶん投げる謎の少年・エイ。
若人たちが駆け回るジェットコースター型ハイパーテクニカルニューウェーヴボウリングムービー。
(監督:畔柳太陽/39分46秒)
木嶋は、夜の高校のグラウンドでトンボをかける女性の映画を撮ろうと考えているが、脚本が進まずにいる。ある日、新しくバイト先にやってきた松坂という無口な女性に木嶋は心を惹かれ、彼女に当て書きをすることで、脚本を書き進めていく。
(監督:吉本ちひろ/20分10秒)
高校2年生の美央(みお)は人に嫌われたくなくて本音がいえない。一番の友達の紗良(さら)にも何もいえないでいた。夏休み、2人はクラスメイトの紹介でカフェのアルバイトをすることになるが、カフェでの出来事により、美央は少しずつ変化する。しかし紗良にはその美央の変化を受け入れることが出来なかった。変化を望む美央と今のままでいたい紗良はだんだんすれ違っていく。
『わたしのゆくえ』
(監督:藤居恭平/23分26秒)
探偵社の編集部で働く女性は、以前何らかの関係のあった若い男性が女性とホテルに行く調査映像を偶然編集することになる。その翌日、女性は調査で判明していた男性の自宅マンションから張り込みを行い、男性の尾行を始めてしまう。女性の孤独と労働を描いたフィクション。
以上、全10作品を9月23日(月・祝)に北沢タウンホールにて上映いたします。
ゲスト審査員は横浜聡子監督に決定!
横浜聡子(よこはま・さとこ)
<コメント>
下北沢映画祭、16回目の開催おめでとうございます。 以前下北沢の近くに住んでたり、映画を撮ったりと、 今も訪れる度に色んなことを思い出す街です。が映画祭は今回が初体験です。 エネルギーに溢れたこの街同様、他では見られない活気に満ちた 映画祭なんだろうなと想像しています。 審査員という役割を仰せつかりましたが、まずは一観客として、 映画を存分に楽しませていただきます!
大学卒業後、映画美学校第6期フィクション・コースに入学。卒業制作『ちえみちゃんとこっくんぱっちょ』(05)2006年第2回CO2オープンコンペ部門最優秀賞受賞。大阪のCO2映画祭の支援を受け、中編『ジャーマン+雨』(06)を制作し、2007年度日本映画監督協会新人賞を受賞。2009年、松山ケンイチを主演に迎えた『ウルトラミラクルラブストーリー』で商業映画デビュー、当時の自主制作映画としては異例の劇場公開を成し遂げた。2021年、映画『いとみち』が公開、第16回大阪アジアン映画祭にてグランプリと観客賞をW受賞したほか、第13回TAMA映画賞特別賞など映画賞を数多く受賞。ディズニープラス配信中作品「季節のない街」(宮藤官九郎脚本)の演出を数話担当。2025年、監督最新作が公開予定。
横浜監督に加え、レギュラー審査員のSPOTTED PRODUCTIONSの直井卓俊さん、トリウッド代表・ポレポレ東中野支配人の大槻貴宏さん、映画評論家の轟夕起夫さんの4人の審査により、グランプリ、準グランプリが決まるほか、観客のみなさまの投票による観客賞や下北沢商店連合会会長賞ほかが決定いたします!
タイムテーブルは後日発表いたします。